病院の肥満外来(もしくはダイエット外来)では、受診者の体質や肥満の状況に合わせたプログラムを行うこととなります。一般的には、運動と食事、そして、場合によっては医薬品や漢方薬を併用することもあります。そのときのアドバイスとしては、まずそのプログラム通りに行うことが何よりも重要と言えるでしょう。一見すると当たり前のようですが、そのプログラムは病院で入院するわけではなく主に自宅や職場など日常生活で行うものがほとんどです。それを継続しなければどんなに優れたプログラムだとしても効果が得にくくなり、逆に言えば、継続すれば効果を発揮するようになります。ただし、運動や食事制限などで苦しいと感じて断念しようとする人もいるでしょう。その場合は、速やかに受診した病院で新たにプログラムを作ってもらうようにするのが適切で、新しいプログラムは負担を小さくする代わりダイエット効果は緩やかになります。また、より早く痩せたいからとプログラム以外のダイエット法を取り入れようと考える人もいますが、それは控えることが大切です。病院で作られたプログラムは受診者に合わせて作られているため、別の方法を加えることで逆効果になったり、下手したら健康を害したりすることもあるからです。
なぜ、病院の肥満外来が人気となってきたかと言うと、一つに相対的に肥満の人が増えたことでダイエットを考える人も増えたことが挙げられます。その痩せる理由としては、今まで美容目的のことがほとんどでしたが、近年では肥満と病気の関連性がわかってきて健康目的で肥満外来を利用される人も増えているのです。そして、メタボリックシンドロームとしての定義が確立されて、それに該当する人は医療機関でのダイエットは公的の医療保険が適用されるようになりました。これによって、医療費を一部だけ自己負担すればいいため、気軽に病院でダイエットをする人が増えた要因となっています。医療機関にも変化が現れて、国が肥満解消を推し進め、受診者が増えたことでそのニーズに合わせて医療機関でも肥満外来を設けることが増えてきたのです。そして、最大の理由はやはりダイエットに成功する確率がエステやジムよりも遥かに高いことが挙げられます。肥満外来は、血液検査などで一人一人の受診者の体質や肥満の傾向を考慮して、医療の知識を用いてプログラムが作成されていくのです。従来のブームに流されるようにやってきた方法と違って、より確実に効果が出るアプローチを用いるため成功率が高まるのも当然でしょう。